Brainiac / Indian Poker, Pt. 3 & Pussyfootin'
アルバム「Hissing Prigs in Static Couture」より

Brainiacは90年代半ばに活動していたUSインディーズバンド。
00年代に流行したポストパンク/ニューウェーヴリバイバルを先取りした様な、ファンキーでノイジーなパンクロックです。
96年に当時プロデューサーでGirls Against BoysのEli Janneyも所属していたTouch and Goに移籍、Steve Albinをエンジニアに迎え、完成されたアルバムでは最後の作品「Hissing Prigs in Static Couture」を発表。
Girls Against Boysの様なシニカルなアナーキーさと、Primusの様な一線を越える寸前のポップな変態性も兼ね添え、特にTim Taylorのヴォーカルがそういう部分を大きく担っている様な気がします。
ノイジーで、ポンコツの電子楽器から無理やり叩き出した様なチープな音と、品の無さと危うさを感じるヴォーカル。
90年代初期までのUSインディシーンを経て取り込んで来た要素と、 Brainiacの歪んだポップセンスがうまく絡み合い、バンドの個性として昇華された名盤です。
97年にJim O'Rourkeにプロデュースをバトンタッチし、メジャーレーベルからのデビューも予定していた矢先、リードヴォーカルのTim Taylorが交通事故で他界。
昨今再評価の声も高まりつつあるBrainiac。もしこの時彼らがメジャーデビューしていたら、シーンにどういう影響を与え、どう成長していったのか、それを考えると残念でなりません。
製作途中だったアルバムは6曲のEPとして未完成のまま「Electro-Shock for President」として発表され、Brainiacはそのまま解散。
その後、元メンバーのJohn Schmersalを中心にEnonが結成され、Brainiacの音楽性は引き継がれていきます。
Hissing Prigs in Static Couture

Hissing Prigs in Static Couture