Dinosaur Jr. / You're Living All Over Me

Dinosaur Jr.の出世作とも言える2ndアルバム。
ドラムの音が転がり落ちてイントロに入った瞬間、ロケットがぶっ飛ぶ様なギターノイズとシャウト。そしてローテンションなJの歌声が虚ろに響く#1 Little Fury Things。ざらざらとしたポップで心地良い一曲。バックヴォーカルにはSonic YouthのLee Ranaldoが参加。
#3 Sludgefeastのスロウでラウドでメロディアスな展開はUnwoundを彷彿とさせます。
#4 The Lungはこれまたポップで疾走感のある名曲。後半のギターをかき鳴らす音がまたかっこ良い。
#6 Tarpitは後半のギターノイズが重くメロディアスでアシッドな雰囲気。
#7 In a Jarはチープで無気力でポップな一曲。後半例の如くギターの爆音が飛び出すのがこれまたイカシます。
#8 Loseと#9 Poledoはルーが作曲。 #9 Poledoはイントロの不安を煽る音から、アコースティックなウクレレとヴォーカルのみのロウファイな演奏へと移り、ラジオノイズの様な音を入れてくる曲で完全に初期Sebadohの雰囲気です。はっきり言って一聴しただけでルーの曲だと分かる程他の曲から浮きまくっていますが、かなり完成度の高い名曲。
#10 Show Me the WayはPeter Framptonのカバー曲。かなり原曲に忠実ですが、Jの歌声とギターの歪んだ音でかなりファンキーに聴こえます。
めちゃくちゃ荒削りで録音状態も悪い本作ですが、J本人もDinosaur Jr.の最高傑作だと自負しているアルバムです。
個人的にもこのアルバムがDinosaur Jr.の最高傑作だと思います。たった2曲とは言え、初期のDinosaur JrでJとルーの曲が同居しているのは大変貴重です。
2005年にMergeレーベルから発売されたリマスター盤には#10 Show Me the Wayが収録されておらず、代わりにThe Cureのカバー曲Just Like Heavenが収録されています。
You're Living All Over Me

You're Living All Over Me