1st「The Freed Man」と2nd「Weed Forestin」を一枚に纏めたコンピレーション。
初期Folk Implosion以上にデモ音源をかき集めた様な、ロウファイでジャンクでアマチュアライクな作り。
Dinosaur Jr.の頃は狂った様なシャウト担当のLouでしたが、それが信じられないくらいアンニュイで切ない歌声。
宅録でザラザラとした非常に録音環境の悪い音質ですが、これが逆にチープで湿った雰囲気を作り出し、 Louの歌声と相まってニック・ドレイクの様なフォークで儚く美しい音楽を奏でます。
前半の「Weed Forestin」の部分は作曲をLouのみが担当しており、特にナイーブな雰囲気が強いです。
「Bakesale」以降の力強いSebadohの音楽とはかなり掛け離れていますが、#4 Ride the Darker Waveや#22 Brand New Loveなど、後にセルフカバーでSebadohの名曲となる原曲も数多くあり、Louの繊細な才能はこの頃から十分に輝きを放っています。
#23 Burning Outから「The Freed Man」の部分に入り、Eric Gaffneyも作曲に参加しています。
宅録な雰囲気は変わらずですが、アシッドでハードコアな音も若干加わり、Ericのヴォーカルが入ったことで初期Folk Implosionを彷彿とさせるデュオスタイル音楽に。
ジャンク色も強まり、トランペット奏者のBrian Barlow、 #38 Yellow SubmarineのヴォーカルAbby Barlowなど、 Louの血縁らしき人物が参加した曲も収録されてたり、遊び心も感じられます。
Sebadoh名義のアルバムですが、どちらかと言うとSentridohの様に Louのワン・パーソン的な面が強いので、Louファン向けのアルバムでしょう。
The Freed Weed

The Freed Weed