The Top 10 CDs of the 2010

うーん、そっかー…2010年!って言うか…そっかー、2010年…そっかぁ〜2010年だったよね…って言うかやっぱそっかー…2010年…と言うと、アレだよね〜…そっかー…マイケル・ジャクソンが…亡くなっ…た…?あーそうそう!2010年と言うと、やっぱ、アレだよね!えっと…オバマ…??さんが?大統領に就任した…?的な…?
そういうワケで確信と自信に満ち溢れた2010年を振り返りつつ笑いも涙も喝采も一切沸き起こらないがらんどうの人生にいろどりと魂を吹き込むThe Top 10 CDs of the 2010!!
2010年も色々とありましたね〜ああ!忘れたい!今年起こった全ての出来事を!いや、いっそ、今年だけでなく私の恥辱に満ちた愚かな人生すべてを消し去りたい。嫌な現実…冷たい世間!ふ…ふふふ…き、来ちゃった…デビル魔神様来ちゃったぁぁぁ…!滅びろ…滅びろぉ〜!!では無く、2010年、ぼくが出会った素敵な音楽たちの中から10枚のCDをチョイス。更に恐縮ながら順位をつけさせて頂きました。今年も素晴らしい音楽との出会いへの感謝を込めて…
★★★はじまりはじまり〜★★★

 

10. Edible Woman / Everywhere At Once
http://www.youtube.com/watch?v=9MEwRH9wtEA
だんだんとエクスペリメンタル色が強くなってくるEdible Woman。
1stで完成されていたノイズ/ハードコアの更に先を目指している様な音楽。
変拍子に独特の緩急が付いたリズム、哀愁を感じるポストハードコアです。
 


9. Swans / My Father Will Guide Me Up A Rope To The Sky
http://www.youtube.com/watch?v=sy_p28PXG0Q
Swans実に14年振りのオリジナルアルバム!
全く衰えも老いも感じられないアグレッシブで力強い作品。
牧歌的なメロディにスロウコアの雰囲気が良し。
 


8. Quasi / American Gong
http://www.youtube.com/watch?v=1IET0it5Vqw
Kill Rock Stars移籍第一弾目のアルバム。
ポップでシンプルでフォーキー。
新たな出発を意識した様な力強くポップな曲から、エリオット・スミスを彷彿とさせる切ないアコースティックな曲まで、Quasiの作品の中でもかなり完成度の高いアルバムです。
 


7. Dntel / After Parties(EP)
http://www.youtube.com/watch?v=adiNP5URl_s
まどろむ様に深く沈んでいくエレクトロ…やっぱThe Postal Serviceを思い起こさせます。
どこかHer Space Holidayを連想させるビートや展開もあり。
深夜にアルコールを摂取しながら聴くと最高です。
 

 
6. Zach Hill / Face Tat
http://www.youtube.com/watch?v=-sDx0m7fmNo
ドロドロでぐるぐるでカラフルなポップの塊がヘッドフォンからひねり出て来る!
強烈な音のバリエーションとドンドコドコドコ鳴り続けるドラミングの応酬がイカス。
国内盤ボーナストラック「Fake ID」はパーカッションと電子音が飛び交うひんやりとした雰囲気のインストゥルメンタル

  

5. Medications / CompletelyRemoved
http://www.youtube.com/watch?v=5VNVykX6OXs
こちらもFaraquetで完成したポストハードコアの先を目指している様なアルバム。
等間隔で刻まれる無機質な音が計算され重なり合い、軽快でリズミカルでポップな音楽に。
そしてDischordのバンドらしいストレートエッジな雰囲気もちゃんと備わっている絶妙なバランスの一枚。
 


4. The Ruby Suns / Fight Softly
http://www.youtube.com/watch?v=SnHnBrYoEEw
やっぱDntelと言い、Sub Popのまどろみサイケポップ系は最高。
ノスタルジックでローファイな音質に輪郭のぼやけた様な甘〜いメロディ。
聴いていると体が勝手にゆらゆらダンシング!思考もオートシャットダウン…。
 


3. Versus / On the Ones and Threes
http://www.youtube.com/watch?v=-fZ_8zKESPA
Versus10年振りのニューアルバム!
やっぱ良い…聴けば聴くほど魅力が沁み出て来ます。
ベテランらしい最後までしっかり聴ける多彩さと飽きの来ない展開と曲順。
奇を衒わずシンプルな素材の良さを存分に発揮した作品です。

 

2. Xiu Xiu / Dear God, I Hate Myself
http://www.youtube.com/watch?v=dUXT8-j1qBE
2月に聴いてこれもう絶対今年のベストだろ!って思ったくらい良かったアルバム。
これまでのXiu Xiuの作品の中ではダントツにキャッチーで軽快な音。
ドロドロとした悲痛なシャウトは影を潜め、モノクロームな雰囲気に、スカスカで疾走感のある曲が溜まりません。
やっぱVersusもだけど、曲のバラエティの多さって大事だな〜。このアルバムも最後まで飽きずにしっかりと味わえる作りです。

  

1. Shipping News / One Less Heartless to Fear
http://www.youtube.com/watch?v=JF_X7MtS05E
やっぱり2010年で最も強烈な印象を残したのがこのアルバム。
Shipping Newsの中でも最も激しさと静けさに満ちた作品。
SlintやRodanにも感じ取れる極限のハードコアがもたらす深く鮮烈な高揚感!
2010年はインディーミュージックシーンにとって密な一年でした。年明けのVampire Weekendのビルボードチャート1位、Arcade Fireのビルボードチャート1位に加えグラミーノミネート…。今やメインカルチャーに手が届く勢いのインディーミュージック。
しかし一方ではTouch&Goの様に縮小を余儀無くされる、USインディーの基盤を支えて来た老舗のインディーレーベルが存在することも事実で…。
リスナーの取捨選択の幅が広がり様々な音楽ジャンルにスポットがあてられ、流行のサイクルが著しくなっている今だからこそ、Shipping Newsの様に確固たる存在感を再認識出来る音楽が必要だと思うのです…。
 
と言う訳でぼくの2010年はこういう形で統括されました。やっぱ2010年はVersusやSwansの復活が嬉しかった。そして来年1月にはGang of Fourも復活!これが本当に楽しみ!やっぱこういうのも今USインディーシーンが注目されているからなんでしょうか。早いところTouch&Goも復活して欲しいと思います。ShellacのCDがTouch&Go以外から発売されることが正直想像できませんしね!
では、長々と書き連ねましたがここまでお付き合いいただきありがとうございました。2011年はもっと新譜にアンテナ張り巡らせないとな…とぼやけた目標を掲げながら、さよなら、さよなら、さよなら〜〜